"私"が音楽を聴くということ。(‘もうすぐひな祭り’ Yuko & Sooyoung の Venus concert ♪@TheGLEEレポート)
2月最後の日。
まだきりっとした寒さが際立つ神楽坂をのぼり、
行ってきましたTheGleeさん。
今回の出演者は、八巻志帆さんのインストアコンサートで関わったことがご縁で知り合ったピアニスト、藤井裕子さんと、
裕子さんと飲みの席で意気投合したという(笑)チェ・スヨンさん(vn)。
インストアコンサートのレポートはこちら↓
バスクラリネットとの偶然の出逢い。(「八巻志帆&藤井裕子CD発売記念ミニコンサート」@ヤマハ銀座店レポート) - 音楽系女子のコン活事情
会場は満員。しかもお客さんたちのほとんどがお食事を注文されていたようで、
ピザやソーセージの良い匂いがたちこめていました♪
(今回演奏中の写真を撮らなかったので…終演後のリラックスショットを。
向かって左がスヨンさん、右が裕子さんです)
今回おふたりが選曲されたのは、聞きなじみのある作品たち。
愛の挨拶にはじまり、ドビュッシーの月の光(裕子さんのソロ)やベートーヴェンのスプリング・ソナタという楽曲の間に
リベルタンゴや情熱大陸、ニュー・シネマ・パラダイス、そしてスヨンさんの自作曲と、ジャンルレスなプログラムでした。
合間合間には、爽やかな人柄が感じられるトークで笑いもとりつつ、終始楽しく聴かせてくれました!
当然、お客さんのお食事もお酒も弾みます。私も隣の裕子さんファンの方から、ピザとソーセージのおすそ分けをいただいちゃいました。(美味!)
飲食のできる会場での理想形と思える、お客さんも奏者もリラックスした空間がそこにはありました。
チェ・スヨンさん、ニコニコ生放送の番組でパーソナリティも務めている模様。
適度にゆるくも、人の心にすとんと届く話術はそこで培ったもののようです。
私が壁のすぐ近くで聴いていたせいで音が吸収されたのか、
それともナイフとフォークの金属音が控えめにしていたからか。
おふたりの音色は、まるで
光を反射する繊細な自然の宝石が、冬の夜空からパラパラと降ってくるような印象を私に抱かせました。
霰(あられ)よりも小さく、ダイヤモンド・ダストよりも実体のあるなにか…。
著作者: andrewXu
(一番イメージに近い画像を探したら、冬の星空でした。)
そんな清みわたった涼やかな音を持ったふたりが
スプリング(春)・ソナタというあたたかなイメージのある曲や、愛と情熱に溢れた楽曲を演奏すると
ひんやりとした空気のなかから、暖かなそよ風のような
心地よくてまろやかな音が耳に届く瞬間が何度もあり、
(決して空調の具合ではないはず!笑)
それが、なんだか2月終わりの頃の気温、
三寒四温な季節とぴったりマッチするようでした。
(うふふ~、って感じの2人)
裕子さんやスヨンさんの演奏を頻繁に聴いている方にとっては
「クールな音だと思ったことない!」と言われてしまうかもしれないです。
確かに私も、真夏の神楽坂をあがってきたら違う印象を受けていたかも。
でもそれも、一期一会な生演奏の面白さだと考えていたりします。
八巻さんの伴奏をされていたときの裕子さんの音色は、
華奢だけれど頑丈なガラスの花瓶のように感じました。
茎の太い、大地からの栄養をたっぷりと受け取ったバスクラリネットの花の束を
そっと、しっかりと受け止める透き通った花瓶。
演奏家がその組み合わせによってどう変化していくのか、また自分の耳がどう聴くのか、という点に注目してみるのも
おもしろいですよ、という話でした。
今度は裕子さんのソロを聴いてみたいな~!