街中「コン活」のススメ♪
メリークリスマス!
クリスマスシーズンは、楽器奏者(特にクラシック系)のお仕事が増える季節。
街中でクリスマスソングが流れるこの時期、音楽ホール以外で生演奏が聴ける機会も急増します。
商業ビル内やホテルのロビーなど、偶然通りがかったことのある人も多いのではないでしょうか。大体が開放スペースでの演奏なので、無料で聴けてしまうのも嬉しいところ。
そんな贅沢&耳福すぎるこの機会、「コン活(=コンサート鑑賞活動)」を謳う当ブログが放っておくわけにはいきません! ということで。
八重洲地下街(通称ヤエチカ)のメイン・アベニューで、12月21日から24日にかけて行われていた
「クリスマス ミュージック ライブ」に足を運んできました!
特設ステージが組まれています。ホワイトツリーもあって雰囲気抜群。
私が行ったのは、12月23日。
「ルピナス・カルテット(Lupinus Quartet)」が演奏をする日です。
(最近ご縁があって知り合ったフラワースタイリストの栗林ゆかさんがプロデューサーを務める弦楽四重奏団だったから、という理由もあります。栗林さん、ご紹介いただきありがとうございます!)
4人中3人が桐朋学園大学の卒業生とのことで
私の先輩にあたります。
公演の様子
2公演あったのですが、予定もなかったので両回とも聴かせていただきました。
1公演目は、会場を俯瞰すべく後ろのほうで鑑賞。
始まる前からこのお客さんの数!
ステージ前に客用椅子が40脚ほどあったのですが、開演20分前には全て埋まっていました。
プログラムはオールクリスマスソング。
所々MCを挟みつつ、J-POPから洋楽、「ジングルベル」「きよしこの夜」まで、計10曲ほどを30分間たっぷりと聴かせてくれました。
その中にはメドレーもあったので、実際にはもっとたくさんの楽曲を聴くことができました。盛りだくさん……!
耳慣れたクリスマスソングとはいえ、演奏された弦楽四重奏用アレンジは技巧的なエッセンスも散りばめられつつ、それぞれの楽器の良さが活かされたものばかり。
楽曲に安易なカバー感を感じることもなく、弦楽四重奏の奥深さを充分に堪能させてくれました。
* * *
4人ともPA(音響)を通してもうるさくならない、まろやかな音色の持ち主。
息のぴったり合った四重奏が「癒しのハーモニー」となって、メイン・アベニューをじんわりと包んでいき、
ステージから少し距離を置いて立っていた私でさえ、あまりの心地よさから「ずっと聴いていたい」と思わせられました。
音色の吸引力によって、お客さんの数もどんどん増えていきます。
ずっと聴き入っていたのは、座っているお客さんも含めて70〜80人くらい。
お客さんは増えることはあっても、開始時より減ることはありませんでした。
総勢300人くらいは足を止めたのでは? というほどの盛況ぶり。
その中で聴いていた、幼稚園くらいの男の子とお父さんが「きれいな音だねえ」とにこやかに感想を共有していました。
メイン・アベニューの通路いっぱいに溢れるお客さん。
* * *
2公演目は客席に座って鑑賞しました。
1公演目はマイク越しで響きを聴いていましたが、この距離感だと生音を直接拾うことができます。
プログラムは、両公演おなじ。
後方でも音に魅了されていた私。座ってしまうと完全にヤエチカにいることを忘れ、
音楽ホールにクリスマスコンサートを聴きに来ているかのような気分になりました。
観客が後ろにどれだけ集まっているのか確認するのも億劫になり、演奏に集中……。
これを書いている今でも、会場で聴いたジングルベルが頭のなかで鳴り響いています。
思い出しても充足感がじんわりと心を満たす、音楽に浸った30分でした。
(初夏にはアルバムも発売されるそう!)
「ルピナス・カルテット」終演後コメント!(メンバー紹介も兼ねて)
終演後、コメントも頂いてきたので掲載します。
「普段、生演奏を聴く機会ってなかなか無いですよね。なので、偶然通りがかった人でも気軽に立ち寄れる場所でのコンサートは、生演奏に親しんでいただくいいきっかけになったのではないかなと思います。30分間でしたが『楽しかった』とお客さんが思ってもらえるように、思いを込めて演奏しました」
――松本由梨さん(1srヴァイオリン)
「通りがかった人が立ち止まって聴いてくださっただけでなく、私たちの演奏を聴くためにわざわざ足を運んでくれたかたもいらっしゃったようで、本当に嬉しく思っています。
ルピナス・カルテットの由来となった『ルピナス』というお花の花言葉は『いつも幸せ』。演奏を聴いたみなさんが少しでも幸せな気分になってくださっていたら嬉しいです」
――佐藤麻衣さん(2ndヴァイオリン)
「みなさんがあたたかく聴いてくださったので、演奏するのがとても楽しかったです! ありがとうございました」
――平井麻奈美さん(チェロ)
「普段の演奏会ではクラシック音楽や映画音楽なども織り交ぜているのですが、今回はオールクリスマス曲でプログラムを構成しました。クリスマス曲だけの演奏は初めてだったのですが、弾いている私たちもクリスマス気分を味わえて楽しかったです」
――安藤さゆりさん(ヴィオラ)
* * *
本日はクリスマス当日。今日を境に、もしかしたら街中での生演奏は減少してしまうかもしれませんが
もし生演奏の場面に遭遇したら、時間に余裕があるときはぜひ立ち止まって耳を傾けてみてほしいです。
「コン活」は、ホールに入らずともできますよ!
最後にお知らせ。若手クラシック音楽グループtogetterつくりました
ルピカルさんのような、聴き手の近くに本格生演奏を届ける活動をしている
若手クラシック音楽奏者グループの閲覧用togetterチャンネルを作ってみました。
SNSを積極的に活用しているクラシックグループアカウントを一覧で見られたら、これから「コン活」したい人にも便利だろうなと思ったんです。
編集自由なので、推しているグループがある人や、我こそは! というグループメンバーのかた、
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