フェイスブックの広告にあった『社会音楽家in classic』に行ってきた。
突然ですが、私はずーっと気になっていました。
フェイスブックを開くたびに目に入る、緑のあの広告。
「プレゼン+演奏=音楽のTED」形式でお送りする社会音楽家プロジェクト
『社会音楽家 in classic』
あれ、昨日(12月10日)に第一回目が行われたのですが、
実は私、行ってきました!どこから頼まれたわけでもなく、完全な好奇心で。
たとえフェイスブックとはいえ、クラシック音楽関係(?)にしては大々的に広告を打っているその珍しさと
白寿ホールという素敵な場所を借りてるのに観客は無料である点、
さらには主催団体の名前もなく、演奏曲目の表記もなし。おまけに出演者選出の基準もよくわからない。
日ごろから奇を衒ったコンサートが大好きな私のレーダーに引っかからないワケがなく、
なにか面白いことを考えているに違いない!という嗅覚だけを頼りに申し込み。
気になってた業界関係者、そしてクラシック愛好家の方も多かったかと思いますので、
今回は潜入レポートをお送りします!
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入場~開演まで
18時半開演に対し、開場は18時。
全席自由だったので開場ぴったりに到着すると、そこにはすでに十数人の行列が…。
まず驚いたのは、並んでいる人の年齢層が若い!
並んでいた人たちだけではなく会場にいるお客さん全体を見ても、明らかに20代が多く、ついで30代。男女比もちょうど半々くらいで、みなさん揃ってカジュアルな恰好をされていました。なんだかポップスのコンサートに来たみたい。
ホールのロビーに入ると、オフィスカジュアルな10人以上のスタッフに出迎えられ(ここもクラシック音楽ジャンルとしてはカルチャーショック)、チラシの挟まれたプログラムを受け取りました。
(ちなみにプログラム、透明な手提げ袋に入っていました。親切!)
出演者各々が用意したのであろう自己PRフライヤーやコンサート告知のチラシのほかに入っていたのは、 5枚の小さな『応援カード』。なんでも、心に響いた奏者に終演後手渡しできるそうです。なるほど。
そして、気になるプログラムの中身はこちら。
……曲名が書いてない………ッ!
なんと、今日登場する演奏家のプロフィールだけ。
プロフィールの内容は音楽歴や受賞歴、師事歴とありきたりではありましたが
演奏者はピアノ独奏や連弾、声楽、サックス、左手ピアノ(!)と多種多様です。
演奏者詳細は社会音楽家プロジェクト | Facebookで確認できます。
ならば裏に曲名が…!と思ってめくると
(縦向き注意)
デザインが素敵♡…ですが、曲名はおろか主催会社さえ書いていない……!
いったい何がしたいのか、謎は深まるばかりです。
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ついに開演!
開演時間になると、総合司会の方が本日の注意事項などアナウンス。
フラッシュさえ無ければ写真撮影はOKということで、沢山撮らせてもらいました。
ちなみに総合司会を担当されていたのは、シンガーソングライターの宮崎奈穂子さんでクラシック音楽とはぜんぜん関係ありません!(おもしろい!)
(隣の方は本日の出演者でもある関屋さん。司会は2人体制でした)
そして出演者がひとりずつ登場し、持ち時間10分の中でプレゼンと演奏を披露していきます。
私はてっきり、プレゼンでは演奏者が「音楽業界でこんな存在になりたいんです!こんな演奏活動がしたいので応援してください!」といった自己PRをストレートにするのかと思っていました。
すると、
ある人はマクロビオティックを語り、
ある人は教育格差を訴え、
ある人は犬猫の殺処分について話す。
次々と出てくる社会問題に、『社会音楽家』ってそういう意味だったの!?と妙に合点。
社会問題に自らが演奏する意味を絡めて自己PRをする人もいれば、完全に切り離す人もいたり、
芝居口調の人や訥々と話す人など、出演者それぞれに個性の出たプレゼンタイムでした。
演奏はプレゼンの前か後(または両方)で披露されたのですが
ここでさえ曲名を明かさない人も多く、また、プロジェクターに投影した映像のBGMとして演奏する人もいたり、
はたまた、「それはポップスだよねえ…?」という選曲もあり、
…様々な疑問が頭の中をぐるぐる。
(こんな感じです。)
出演者それぞれの演奏やプレゼンについての感想は敢えて控えています。
この模様は後日YouTubeで公開されるらしいので、百聞は一見に如かず。覗いてみたらきっと面白いと思います。
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終演後、と おまけ
公演が終わりロビーに出てみると、すでに出演者みなさんが勢ぞろい。
そして、お客さんも全然帰りません!白寿ホールの狭いロビーが人で溢れかえっています。
「はじめまして~!」という声があちこちで飛び交っていて、お客さんも躊躇わず出演者に感想をお伝えしていた模様。30分近く経ってもなかなか人が減りませんでした。
ところで私、司会を務めていた宮崎奈穂子さんとは学生時代に面識があり、今回まさかの再会となりました!
本日は奈穂子さんファンのお客さんも沢山いらしていたみたい。
実はそれで主催会社に見当がつき、今回のプロジェクトの裏側をちょろっと伺うことができました。しかし、どこまで書いていいのか伺うのを忘れてしまっていたのでまたの機会にします!ごめんなさい!
(この記事のPVが伸びれば、取材を申し込むことができるかも…。ぼそっ)
でも音楽ライターのひよっことして、そして元音大生として、
すごく興味深い点がたくさんあるので、これからもこのプロジェクトは追っていきたいと思っています!